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三井寺(園城寺)大門(仁王門) (1452年・重文)
5月の「あお若葉(もみじ)の競演」で金堂を礼拝した三井寺。
その三井寺から「黄不動尊の結縁灌頂会」の案内書が届いた。
結縁潅頂とは、
潅頂壇の中で曼荼羅の諸尊像に華を投じ、守り本尊を得仏する密教儀式のことである。
実は4年前の秘仏黄不動尊像のご開帳の折にも結縁灌頂会があったものの
迷った挙句に申し込みを見送って後で後悔した経緯があり
今回は迷わず申し込みをさせていただくことにした。
予約受付で、日程は最終日の10月14日午前となった。
三井の晩鐘 金堂(国宝)
塔頭の微妙寺横の受付所で手続きをし、控室で順番を待つ。
平常心に努めるも、慣れないことで少々不安も。
首から半袈裟を掛け、この日のために新調した数珠を握りしめて儀式が始まった。
10名が一列に並び、先頭と最後に僧侶がついて唐院灌頂堂へ向かう。
唐院は智証大師の御廟でもあり三井寺の中で最も神聖なエリアだ。
途中皆で「アビアウンケン、アビラウンケン、アビラウンケン…」と真言を唱えての行進。
一般の拝観者には、さぞやエキセントリックな光景に見えただろう。
唐院灌頂堂(重文) 探題灯篭と四脚門(重文)写真は5月撮影
秘密灌頂とも呼ばれる密教厳儀であるため、
ここから先の出来事は他言無用と固く戒められ詳しくは書けないが
一般的に知られているように、心身を清めた後に入檀し
目隠しをして曼陀羅に向かって華を投げ入れるという作法となる。
目隠しをすると不思議に心が落ちつくもので
全幅の信頼をもって無心で投げ入れた華は、大日如来の元に落ちたのだった。
結縁灌頂が終わると、灌頂堂の奥にある大師堂へ進む。
・中尊大師像(国宝)
・大師の遺骨が入った御骨大師像(国宝)
・黄不動尊像(重文)がご開帳されていてしばし合掌。
やはり黄不動尊像は厳しくも美しく、特別な存在感がある。
たった一人で三尊の前に座ると、恐れ多くて申し訳なさも感じてしまう。
そして、続けて入った長日護摩堂(重文)は部屋の半分が白い帳で仕切られており
帳を開けて入ると、突然に国宝黄不動尊画像の軸が視界に入ってきて二度見してしまった。
そばには、金堂を内陣参拝した時に身を清めていただいた尼僧の阿闍梨様も。
迫力あるお姿に、ただただ手を合わせることしかできなかったが有難い体験だった。
緊張から解き放たれ、微妙寺の隣にある「本家力軒」さんで一服。
力餅は「三井寺力餅本家」さんのが有名だが、こちらのも美味しい。
新しく屋外にイートインスペースが設えてあったので、拝観時の休憩所として便利だと思う。
もちろん観音堂でも礼拝し、写経を納めご朱印をいただいた。
近くの学校では運動会が開かれていたのだろうか、
子供達の楽し気な声が観音堂まで届きとても長閑な時間が流れていた。
「いで入るや 波間の月を 三井寺の 鐘の響きに あくる湖」
●美味しいものガイド
・三井寺力餅本家☞
・叶匠壽庵 長等本店☞
・ラーゴ☞
・近江牛ダイニング OKAKI ビエラ大津店☞
・マドカフェ mado cafe☞
・なぎさWARMS ナギサウォームズ☞
・アンチョビなぎさのテラス店☞
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